R115 10k 初夏から冬の755キロ

早いもので12月も後半。クリスマスもまじかです。いつも走り始める自然史博物館の裏のコロンバスアベニューはもみの木売り場になっています。今年もここでツリーを購入して我が家はもみの木のいい香りがします。

思い立って走りはじめてから半年が過ぎ、走行距離も755キロになりました。木々が一斉に葉を出し花咲き誇る春が終わり、緑が深まる初夏、乗馬道に出来た木の葉のトンネルを潜り、レザボアまで息を切らしてようやくたどり着きました。夏には何百ものホタルの光が舞い、夏の終わりにはループの最北の坂を駆けながら、虫の鳴き声に囲まれました。大雨に降られてずぶ濡れのになりながらキンクスを聴きました。秋には黄色やオレンジに色づいたパークドライプは沢山の走る人達で賑わいました。そして冬、幹と枝だけになった木のシルエット越しに見るミッドタウンの明かりや寒空に浮かぶ月を眺めなら走ります。

実は、きっとこのように素晴らしいものになるだろうと走り始める時に予想していたのですが、半年が経過して生活の中にとても有意義な時間と空間がしっかりと出来上がりました。長く続けたいと思います。そのために永遠の命が欲しいところです。

タイムは9月の嵐の夜に走って体調を崩して以来延びていないのですが、足が痛くなることが少なくなりました。色々情報を集め試しています。最近は腹筋を意識して走っているのですが、そうすることで体をよりよくコントロールでき、着地のタイミングを遅くして足の裏や膝にかかる負担が軽減出来るようです。

バスケットボールやバレーの選手がジャンプして空中で止まっているように見えるのは、腹筋で体を制御しているからなのです。地面をなめるように走る感覚なのですが、これはマラソンなど長く走る場合には特に有効なフォームなのだそうです。

今夜のiTunes best は中島美嘉のAROMA。乾いたドラムを背景にしっとりとしたギターとエレクトリックピアノ、そして彼女の歌声がJazzyに絡み合い、軽~くフィアットに乗ったルパン三世が去って行きそうな夜でした。

R108 6km セントラルパークに冬到来

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11月最終日。月の初めハリケーンが去ったと思いきや一気に気温が下がり8日には初雪&積雪を記録しました。ニューヨークマラソンが開催されるはずだった日を境に夜のセントラルパークを走る人もめっきり減っています。初めて走る冬。寒さの中で走るのは備えがいるもので最近になってようやく気温に合わせて上手く対策出来るようになりました。

気温5度くらいならば、ハーフジッパーの長袖トップスに下はタイツ、そして軽めの手袋が快適です。汗が出るくらいに保つのが良いようで、体が暖まるにつれ少しずつハーフジッパーの襟元を開けて温度調節しています。気温0度近くまた風のある時はその上に風を通さないジャケットを着て、手袋も少し厚めにすると1時間走っても凍えることはありません。それから腰回りも冷えるのでタイツの上に短パンを履くと大事な部分も守られます。

これが分かるまでに何度も寒い思いをして体調を崩しました。おかげで今月の走行距離は80キロに達しませんでした。

でもなれてくれば冬の公園を走るものいいもの。何が違うかというとそれは景色です。ニューヨークにある木々はそのほとんどが落葉樹。夏には鬱蒼とした葉っぱに覆われた木々の、その向こうにのぞく少しの空の下に延びるパークドライブを走っていましたが、紅葉が終わりすっかり木々の葉は落ちてしまいどこもかしこも幹と枝だけになってしまいます。枝だけになった木のシルエットもきれいです。動物の進化の枝分かれを思い起こさせる神秘的な造形。そして見える空は広く、また遠くミッドタウンのビル群もよく見えます。夏には気がつかなかったけど、パークドライブ北部の坂道を下る時、崖の向こうには街が広がっています。

数日前、満月で澄み切った冬の夜空の下を走った時は、踏みしめるアスファルトが間違いなく地球の大地。宇宙に浮かんだ地球の大地を蹴り進んでいる実感があり、何度も遠くのビルの明かりや月の近くにあった木星を見ながら、その実感を踏みしめていました。

これからもっと寒くなり氷点下の日々、氷の世界のニューヨークが訪れますが、冬を走るコツが掴めてきたので、また走行距離やスピードを少しずつ増して冬を楽しみたい。

もっと走ろう!