あなたは決してリタイアしない! でも靴はね。

6月の終わりに新しいランニングシューズBrooks Adrenaline GTS 12を購入してからこの GTS 12での総走行距離は750キロになりました。iPhoneのアプリNike+Runningではシューズを登録して走行距離を記録出来るのです。どこのメーカーもランニングシューズは500キロ走破を目安に新しいものに買い替えるよう勧めています。Nike+Runningアプリでも500キロ超えたあたりから、「あなたは決してリタイアしない!でも靴はね。」っとメッセージが出るようになり、そろそろ次の靴の購入を考えるよう促されています。ご丁寧にNikeのオンラインストアーへのリンクもあるのですが、以前もらったランニング専門店からのアドバイスによると僕の足にナイキのチョイスは無いそうです。カッコいいのに残念。

GTS 12について、僕は足の踵ではなく真ん中で着地するし、着地してから後ろに押し出すまで足首がぐらつくプロネーションが無くなるよう意識しているのでGTS 12の強みであるアーチのサポートが無くてもいいのかも、と以前の記事で書いたのですがその後は履いている靴のことは特に意識することなく走り続けていました。結局とてもいい靴だと思います。もしかするとだんだんクッションがヘタってきて丁度よくなったのかもしれません。

とはいえ750キロ。そろそろ新しい靴が欲しいと思い、専門店へ足を運びました。前回お世話になったお店Super Runners Shopはとても的確にアドバイスをもらえて満足したのですが、今回はアッパーイーストにあるランニング専門店Urban Athleticへ行きました。NYマラソンに何度も出場したことがあり、僕の知る限り15年は走っている友人に勧められたマジソンアベニュー沿いにあるこのお店、小さい間口で品揃えも少なくそれでいて賃料の高いであろう場所でビジネスとして成り立っているのだから、他の店には無い特別なサービスを提供しているのだろうと想像出来ます。言い換えるとどうやって商売が成り立っているのか想像出来ない。。。

ここで何を勧められたかというと、やっぱりBrooks Adrenaline GTS。シリーズ最新モデルGTS 13でした。このシリーズはとても評価が高く幅広でアーチの低い僕の足には最適なんだそうです。ですが何か新しいものも試したいし、なによりこのサポートがいらないのではという話をしたら、走り方を見てくれることになりました。表通りを試着した靴で足っている姿を後ろから見てもらったのですが、やはり足の真ん中で着地しているのでサポートにはそれほど拘らなくてもいいということでした。したがって少しチョイスが増えるそうです。ASICSとadidasでのおすすめも試したのですが、一番しっくりきたBrooksのRavenna 3というモデルを購入しました。

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 Brooks Ravenna 3

ちなみに足の裏の真ん中での着地は踵から着地するより負担が少なく効率的に速く走れるそうで意識していたのですが、自然に走るのがより効率的であり無理して走法を変える価値は無いといった趣旨のNYTの記事を今日たまたま発見してちょっと複雑。でも腹筋を意識して着地のタイミングを遅れ気味にして足の裏の真ん中で着地すると、自分は止まっていて地球を玉乗りして回しているような気分が味わえて気持ちいいです。

話は戻って、このRavenna 3はサポートとナチュラルの中間にあるカテゴリーに位置し、GTSよりは弱いサポートで自然な走行性とのバランスを取っているそうです。若干のプロネーションを持ったランナーに最適で、そしてGTS より幾分軽量です。GTSもそうですがこのRavenna 3はソールが足の裏に吸い付くようなフィット感がありとてもいいと思いました。

前から気になっていたBrooks PureFlowについても聞いてみたのですが、なんと答えは「僕らはあの靴は好きじゃないから扱っていない。あれはNike Freeのコンセプトをコピーしただけでランニングシューズとしての十分な機能を備えていない。」でした。Brooks PureFlowはメディアでの評価も高い靴で人気もあるはずなので、売らないというのは相当な自信を持っている証拠です。

東京の寿司屋のカウンターに座りうっかりドラゴンロールは無いのか聞いてしまったような空気が一瞬流れましたが、まさに間口は狭いが一等地に店を構えるその姿勢は大将の寿司屋そのもの。「おかませ」と言っておけば安心なのかもしれません。おかげで満足のいく買い物が出来ました。このラン二ング専門店Urban Athleticはスピードやフォームのトレーニングやマラソンを走るためのトレーニングも行っています。

その後さっそくいつもの10キロを走りました。走り心地はというと最初紐をきつく絞めすぎたようで足の甲が痛くなったのですが、少し緩めたらその後はとてもいい感じでした。新しいのでクッション性が高く、足を後ろに送り出すときに、着地時に吸収した衝撃を前進する力で解放してくれるようで気持ちよかったです。GTSに感じは似てますが土踏まずのサポートはマイルドです。軽さも分かります。僕の足に合っているということなのだと思いますが、Brooksは丁寧にいい靴を作っていると思います。色やデザインはオシャレとは思いませんが、今僕にとってかなりロイヤリティーが高いブランドになっています。いろんなタイプの靴が揃っているのでおすすめです。

新しい靴で走りどんなことがおこるのか楽しみです。

RUN HAPPY! ←Brooksのキャッチコピー